
「受験が怖い」と感じる通信高校生が自信を持つための方法
はじめに
「大学受験が怖い」
そんな気持ちを抱えている方は、実はとても多いものです。特に、通信制高校に通っている方やその保護者の方にとっては、「このまま進学を目指していいのだろうか」「他の高校と比べて不利なのでは?」と、不安になる瞬間があるかもしれません。
けれど、そのような不安を持つことは、決して悪いことでも弱いことでもありません。むしろ、それは「今の自分を変えたい」「一歩踏み出したい」と願っている証拠でもあります。
通信制高校からの進学は、確かな選択肢
通信制高校には、自分に合ったペースで学ぶことができるという大きな強みがあります。学習のスタイルや生活リズムが人それぞれ違うように、進路へのアプローチも一人ひとり異なって当然です。
実際、通信制高校から大学進学を実現している生徒は年々増えており、国公立大学や有名私立大学への合格者も確かに存在しています。進路に迷った末に通信制を選んだ方、環境を変えて新しいスタートを切った方、それぞれの背景がすべて、「あなただけの学びの軌跡」です。
「怖い」と感じている今が、最初の一歩
受験に不安を感じるのは、「本気で挑もう」としているからこそです。まだ何もしていないわけではありません。今こうしてこの記事を読んでいること自体が、すでに未来への第一歩になっています。
これからお伝えしていくのは、「怖さ」を無理に消すのではなく、どう付き合い、どう乗り越えていくかということです。
ちょっとした心の切り替え方や、毎日の学び方、支えてくれる環境の見つけ方——そうした具体的な工夫を知ることで、少しずつ前に進む力がついてきます。
「怖さ」の正体を言葉にする
「受験が怖い」と感じている――
それは、あなたが今、未来とちゃんと向き合おうとしている証です。
けれど、その「怖さ」があまりに大きく感じられると、「やっぱり無理かも…」と心が固まってしまうこともあるかもしれません。
ここでは、その“怖さの正体”を少しずつほぐしていくことを一緒に考えていきます。
「怖い」の裏には、いろんな感情がある
まず大切なのは、「怖い」という感情にはいろいろな意味が重なっているということです。
たとえば、あなたの中にはこんな気持ちがありませんか?
- 「中学の内容が抜けたまま、高校に来てしまった」
- 「人前で話すのが苦手。面接や集団の中で浮かないか心配」
- 「勉強のしかたがわからない。何から始めればいいの?」
- 「不登校だった過去が、足かせになる気がする」
- 「大学受験って、自分みたいな人が行ける場所なのかな…?」
ひとつひとつは小さな不安かもしれません。でも、それらが積み重なって、「自分はだめだ」「どうせうまくいかない」という気持ちに飲み込まれてしまうことがあります。
「言葉にする」と、自分の気持ちが見えてくる
心の中にモヤモヤとした不安があると、それはどんどん膨らみます。
でも、それを言葉にしてみるだけで、少しずつ輪郭がはっきりしてきます。
たとえば:
- 「英語の文法が分からないのが不安」
→ 「中1のbe動詞からやり直してみようかな」 - 「人と比べると、出遅れてる気がする」
→ 「まずは、今の自分に合ったペースを見つけたい」 - 「将来のことを考えると苦しくなる」
→ 「今月だけでも、できることに集中してみよう」
こうして言葉にすることで、怖さが「正体不明の化け物」ではなく、具体的な“悩み”や“小さな課題”として見えてくるようになります。
ノートやメモに、自分の気持ちを書いてみる
とはいえ、誰かに話すのはまだハードルが高い…
そんなときは、ノートやスマホのメモ帳に「自分の気持ち」を書いてみるのがおすすめです。
書くときのポイント:
- 「今日はちょっとだけ前に進めた」と、小さな成果を書く
- 「今日は集中できなかった」と、正直な気持ちもそのまま残す
- 「不安だな」「怖いな」と思う日は、そのまま書いてOK
- できれば最後に、「じゃあ明日はどうしてみようかな」と書いて終わる
こうして書き残した言葉は、あとから読むと自分が前に進んできた証にもなります。
気持ちは、ゆっくりでも育てていける
中学生のころに学校に行けなかった経験がある人にとって、
「また同じようにつまずくんじゃないか」「今度も失敗したらどうしよう」
そんな風に感じるのは、とても自然なことです。
でも、過去の自分と今の自分は、同じではありません。
あなたは今、「どうにかしたい」と思っている。
だからこそ、この記事を読んで、受験や学びに向き合おうとしている。
その事実こそが、すでに一歩目なんです。
「怖い」と思う気持ちを無理に打ち消さなくていい。
ただ、それを言葉にして、自分で「どう向き合うか」を考え始めること。
それが、これからの自分を支える力になります。
不安があっても「目指していい」と思えるために
「大学に行ってみたい気持ちはある。でも、自分にはムリかも…」
そんな迷いや不安を感じるのは、特別なことではありません。特に中学で不登校を経験し、学びに不安を抱えたまま通信制高校に進んだ人にとって、「大学受験」はとても遠く見える目標です。
でも、進むためのステップを具体的に分解していけば、不安は確実に小さくなります。ここでは、「大学を目指していい」と思えるようになるための、現実的な行動方法を紹介します。
1. 「今どこにいるか」を確認するチェックリスト
まず、大学を目指すうえで不安の原因になっているのは、
「自分の学力が今どれくらいなのか分からない」
という状態です。
この状態を放置してしまうと、勉強を始めるにも迷いが残ってしまいます。
そこで、以下のような「簡易チェック」をしてみましょう(1科目につき5分でOK):
項目 | 方法 | できたら◎ |
---|---|---|
英単語の基礎 | 中1レベルの単語帳を開き、10単語をチェック | 8個以上意味が分かればOK |
数学の基本計算 | 中学の「正負の数」「文字式」の簡単な計算問題を3問 | 2問以上正解すればOK |
読解力 | 中学生向けの説明文を1ページ読んで、要点を3行でまとめる | 何となくでも書ければOK |
これをやってみることで、「自分の学び直しはどこから必要なのか」が分かります。
分かれば、「とにかく全部苦手」ではないことが見えてきます。
2. 勉強の第一歩は「1日15分」で十分
最初から毎日2時間勉強するのは大変です。まずは**「毎日何かを勉強する習慣」**を作ることから始めましょう。
おすすめの入り方は次の通りです:
- 英単語を50個覚える(1日15分×1週間)
→ 書き取りより「見るだけ」「声に出す」だけでもOK。毎日50単語を見ることで顔を合わせる回数を増やすことが暗記のコツ! - 計算ドリルを1ページやる(10分)
→ 中1・中2レベルから。スマホでできるアプリもあり。焦らず中学の基礎から学ぶことが後での伸びにつながる! - 結果をチェック表に記録
→ 3日続けたら自分を褒める。達成感が「やれるかも」の第一歩になる!
これを1週間、2週間と続けることで、「できる範囲からやっていいんだ」という安心感が生まれます。
3. 誰かに見てもらう「確認の仕組み」をつくる
自分で全部やろうとすると、不安も膨らみやすくなります。
学んだ内容を誰かに確認してもらう仕組みがあるだけで、気持ちは大きく変わります。
たとえば:
- 塾や通信制高校の先生に「週に1回、学習の進み具合を相談する」
- 家族に「今日は何をやったか」を簡単に報告する
- 学習支援アプリ(Studyplusなど)で学習記録をつけて見える化する
「誰かが自分を見てくれている」という感覚は、孤立感や不安を和らげる強力な方法です。
4. 「同じ状況の仲間の声」を読む・聞く
自分の不安が特別ではないことを知るだけで、少し安心できます。
次のような場所を活用してみてください:
- 通信制高校生の進路ブログ・体験談(「通信制 国公立合格 体験記」などで検索)
- SNS(#通信制高校 #高認合格 などで実際の声が見える)
- 進学塾の公式サイトの合格者インタビュー
「中学不登校だったけど合格した」「1日30分から始めて現役合格できた」など、自分と似た環境の人が成功した話に触れることで、未来のイメージが持てるようになります。
不安や「自信がない」という気持ちは、自分にダメ出しをしているわけではなく、「ちゃんと向き合いたい」という気持ちの裏返しです。
だからこそ、その不安を放っておかずに、こうして一歩ずつ分解して具体策を立てることが大切です。
「不安があるから無理」ではなく、
「不安があるから、やり方を工夫すればいい」
そんなふうに考えられるようになったら、それはもう“受験のスタート地点”に立てたということです。
「基礎がグラグラ」でも大丈夫。やり直しのポイントはここ
中学時代に学校へ通えず、勉強に不安を感じたまま高校生になった方も少なくないはずです。特に通信制高校に通う高校1〜2年生にとって、「中学の内容もあやふやなまま、高校の勉強についていけるのだろうか」と焦ってしまう気持ちは、ごく自然なことです。
ですが、安心してください。中学からやり直すことは決して「遅れ」ではなく、**大学進学に向けた大切な“再スタート”**です。
そして、もっとも効率的にその学び直しを進める方法は、中学レベルからの復習に対応している塾や個別指導の活用です。この章では、自信を取り戻しながら確実に前へ進むためのポイントを具体的に紹介します。
中学の復習は「3教科」から始めよう
高校の授業や大学受験に直結するのは、英語・数学・国語の3科目です。焦ってすべての教科に手をつけるよりも、まずはこの3つに集中することが、学び直し成功のカギになります。
科目 | 最初に取り組むべき内容の例 |
---|---|
英語 | be動詞、一般動詞、代名詞、基本的な語順 |
数学 | 正負の数、文字式、方程式 |
国語 | 説明文・物語文の読解、語彙力、漢字の読み書き |
この3科目は、高校以降のすべての学習の“土台”になる部分です。特に英語と数学は、基礎が不安なままだと高校範囲に進めず、ますます学習がつらくなってしまいます。
最も効率的なのは「プロの指導」に頼ること
独学でのやり直しも不可能ではありませんが、中学から高校内容への“つなぎ方”が分からないと、時間とエネルギーをムダにしてしまう可能性が高いです。
その点で、中学レベルの復習に対応してくれる塾や個別指導は、非常に心強い味方になります。
特に、次のような特徴のある学習環境がおすすめです。
- 学年にとらわれず、理解度に合わせて指導してくれる
- 英数国を中心に、中学のつまずきポイントを見抜き、適切に指導
- 学び直しから高校基礎までを一貫してサポートしてくれる
- 少人数または個別対応で、質問や相談がしやすい
通信制高校の生徒に特化した塾も増えており、「今の自分のレベル」に合わせてスタートできるので、気後れすることなく学び始めることができます。
やり直しは「簡単すぎるくらい」がちょうどいい
学び直しを始めるときは、「中学の問題なんて簡単すぎる」と感じるくらいの教材から取り組むのが成功のコツです。
例えば、以下のようなステップで学習を進めていくと効果的です。
英語の場合
- 中学英単語・基本文法(be動詞、三単現、時制)を確認
- 簡単な英文を音読・和訳(文の語順感覚をつかむ)
- 英文法のワークで問題演習(文型や助動詞)
- 高校英文法や長文へステップアップ
数学の場合
- 中1の正負の数・文字式を復習(四則計算の感覚を取り戻す)
- 一次方程式・比例反比例・関数など中学の基礎単元を確認
- 高校数学Iの「数と式」「二次関数」などへ進む
このように、基本から段階的にレベルを上げる「学習の階段」を上手に設計することが重要です。
「つまずき」は成長のサイン
中学の内容を忘れていたり、思い出せなかったりすることは、まったく恥ずかしいことではありません。多くの通信高校生や、不登校経験のある高校生が、同じスタートラインに立っています。
むしろ、今から「できないことを把握して、やり直そう」と行動しているあなたは、一歩先に進んでいるのです。
塾の先生にわからないところを聞くのも、決して“できない人”の行動ではなく、前向きな選択です。
学び直しは“合格の土台”になる
大学受験は、「どれだけ早く始めたか」よりも、「どれだけ着実に積み上げたか」が問われます。中学内容のやり直しがしっかりできていれば、その上に高校範囲をスムーズに積み上げていくことが可能になります。
通信制高校に通いながら、基礎から力をつけていくことは、決して遠回りではありません。自分のペースで、自分の理解から始めることが、最も効率的で本質的な受験準備なのです。
最短ルートで合格力を育てる「効率学習」のコツ
中学の復習をひと通り終え、「高校内容に進んでいこう」という段階になったら、次に大切なのは**「合格から逆算した効率的な学習戦略」**です。
通信制高校に通う方は、時間の自由度が高い一方で、すべてを自己管理しなければならないという難しさもあります。ここでは、「短期間で成果を出す」ための具体的な学習法をご紹介します。
自習時間の使い方が“勝負を分ける”
塾や家庭教師の授業は週に数時間。最も多くの時間を占めるのは**自分で行う「自習」**です。この自習時間をいかに有効に使うかが、合否を分ける決定的な差になります。
自習を効果的に進めるには、次の3点が大切です。
- やることを具体的に決める
→ 例:「英単語を100個覚える」「数IAの参考書P30〜40を読む」 - 時間を区切る
→ 例:「25分勉強+5分休憩」のポモドーロ・テクニック/タイムブロッキング法「午前中は数学、午後は英語」など、大まかに時間帯で区切る(予定をカレンダーやToDoリストに記載しておくと管理しやすい)/スプリント学習法(短時間集中)「10分だけこの問題に集中する」(あえて短く設定して気軽に始めることで、特に気が乗らないときに有効)。 - 成果を記録する
→ 例:Studyplusや手帳で「やったこと」を見える化する/手書きで「ふり返りノート」: 毎日の学習後、「何を学んだか」「うまくいったこと」「明日の課題」を簡単に書いておく。
こうすることで、漫然とした勉強を防ぎ、集中力を高めることができます。
「少ない時間で最大の効果」を出す勉強法
勉強時間が十分に取れない日もあります。そんなときこそ、“質”にこだわった学習法が必要です。以下は、短時間でも効果が出る代表的な勉強法です。
1. アウトプット中心にする
「読んで満足」ではなく、「問題を解いて記憶を定着させる」ことが大切です。
英語なら和訳・英作文、数学なら計算練習・問題演習をメインに据えましょう。
2. 間違いノートをつくる
間違えた問題を1冊のノートにまとめ、「なぜ間違えたか」を分析する習慣を持ちましょう。これを定期的に見返すことで、同じミスを防げます。
3. 「使う場面」を想定して覚える
用語や公式は、「いつ・どんなときに使うか」を意識して覚えると、記憶に残りやすく、実戦で応用しやすくなります。
「毎日のルーティン」を持つと続けやすい
学習習慣がない人ほど、「やる気が出たときにやる」では続きません。おすすめは、毎日決まった時間に、決まった内容をこなすルーティン化です。
例:
時間 | 内容 |
---|---|
8:30 | 起床・朝食・軽いストレッチ |
9:30 | 数学(参考書+演習30分) |
10:30 | 英語(文法ドリル30分+音読) |
12:00 | 昼食・休憩 |
13:00 | 数学(塾の授業+その復習) |
15:00 | 自由時間 or 気分転換 |
16:30 | 英単語暗記・確認テスト |
このように、自分に合わせた「毎日の型」をつくると、やるべきことが明確になり、勉強の継続がしやすくなります。
通信制高校だからこそ「勉強以外の時間の管理」も大切
通信制高校生にとって、時間をどう使うかは合否に直結する重要なポイントです。
ですが、勉強以外の時間――たとえばスマホ、ゲーム、SNS、睡眠なども、意識して管理する必要があります。
- スマホは「使わない時間」を決める(タイマーやアプリ制限を活用)
- 睡眠は7時間以上を目標に。夜更かしよりも朝型が◎
- 気分転換の時間も「予定」に組み込む(散歩、読書、軽運動など)
**「一日中頑張る」ではなく、「メリハリをつけて、集中する時間を明確にする」**ことが、効率的な学習につながります。
自分に合った学び方を見つける
学習にはさまざまなスタイルがあります。
- 一人で黙々と進めるのが好きな人
- 誰かと一緒に取り組む方が続く人
- 視覚的に覚えるのが得意な人
- 書いて覚えるのが得意な人
それぞれに合った学び方を見つけることが、長続きの秘訣です。塾の先生や支援者と相談しながら、自分だけの「勝てる学習スタイル」をつくっていきましょう。
一人じゃない。不安なときこそ「相談できる場」を持とう
通信制高校に通っていると、どうしても「ひとりで頑張らないといけない」と感じがちです。登校日が少なく、クラスメイトとの関わりも希薄になりやすいため、悩みや不安を抱えても吐き出す場が見つかりにくいという声も多く聞かれます。
ですが、受験勉強は決して“ひとりで完結”させるものではありません。悩みを言葉にして共有できる環境があるだけで、気持ちはぐっと楽になります。
相談できる人・場所を「意識的に確保する」
「なんでも話せる人がいない」と感じている場合は、まず次のような候補から“話しやすい人”を探してみましょう:
- 保護者や家族
→ 勉強の内容そのものではなく、生活リズムやモチベーションなど「生活面の不安」を共有するのに向いています。 - 担任・スクーリングの先生
→ 通信制高校の先生は、生徒の事情をよく理解している人が多く、比較的相談しやすい存在です。「どうしていいかわからない」という段階でも遠慮せず話してみましょう。 - 学習塾・個別指導の先生
→ 受験に詳しい第三者だからこそ、現状を客観的に見てアドバイスをくれることがあります。気になることがあれば、積極的に質問してみましょう。 - オンラインコミュニティやSNSの仲間
→ たとえばX(旧Twitter)やStudyplusには、通信制から大学受験を目指す人同士がつながっている例もあります。「ひとりじゃない」と感じられるだけで安心感が違ってきます。
感情の蓄積を「吐き出せる場」が必要
通信制高校では「調子の悪い日」を誰かが察してくれる機会が少ないため、自分の感情が蓄積しやすくなります。
そんなときにおすすめなのが「吐き出す」習慣を持つこと:
- ノートに気持ちを書き出す(“ジャーナリング”)
- ボイスメモで独り言を録音する(聞き返す必要はありません)
- 勉強アプリやSNSで「今日は〇〇で疲れた」など軽くつぶやく
言葉にするだけで気持ちが整い、「じゃあ明日はこれをやろう」と建設的な考え方に切り替えやすくなります。
「助けを求めるのは甘え」ではなく“戦略”です
誰かに相談することは、弱さを見せることではありません。むしろ、「今ここで誰かに頼ることで、自分の前進がスムーズになる」なら、それは立派な戦略です。
不安や迷いがあるときこそ、信頼できる人や環境とつながってみましょう。たとえ答えが見つからなくても、「一緒に考えてくれる人がいる」という事実だけで、心の支えになるものです。
通信制高校からの進学だからこそ、自信になる
中学で不登校を経験し、通信制高校に進学したあなたは、きっと他の誰よりも多くの壁を越えてきたはずです。「周りと違う選択をした」ことに不安を感じることがあるかもしれませんが、実はそれ自体が大きな強みになることを、ぜひ知っておいてください。
「違うルート」=「違う視点を持てる人」
通信制高校を選んだということは、一般的な“普通科”のルートとは異なる道を歩んできたということです。ですがそれは、言い換えれば「自分で考えて選択した」という証でもあります。
このような経験は、大学進学後や社会に出てから次のような場面で活かされます:
- 周囲の人が見落としがちな問題に気づける
- 難しい状況でも、諦めず工夫する力がある
- 誰かの気持ちに寄り添える感受性を持っている
これらは、テストの点数だけでは測れない、かけがえのない力です。
通信制だからこそ得られる「自信」
たとえば、以下のような力を身につけた人が多くいます:
- 主体性:「今日は何を・どの順番で・どこまでやるか」を自分で決める日々が、自分で考え行動する力を育てます。
- 計画力:時間割が固定されていない中で、継続的に勉強するには、戦略と自己管理が必要です。これは受験やその後の大学生活でも武器になります。
- 忍耐力と回復力:うまくいかない日や体調がすぐれない日も、立ち止まりながら前を向いてきたあなたには、自然と「粘る力」が宿っています。
自信とは、「自分で積み上げたものに気づくこと」から始まります。もし不安や迷いがあったとしても、これまで歩いてきた道を振り返ってみてください。そこには、確かな努力の足跡が残っているはずです。
「自分にしかできない経験」を語れる強み
大学の面接や自己推薦文、将来の就職活動で「自分の経験を話す」機会がきたとき。通信制高校での学びやそこに至るまでのストーリーは、あなたにしか語れない説得力を持ちます。
特別な賞や目立つ活動がなくても、
- なぜ通信制を選んだのか
- どうやって勉強を続けてきたのか
- どんなことで悩み、それをどう乗り越えたのか
こうした言葉には、あなたが実際に生きてきた時間が詰まっています。そのリアルさが、人の心を動かします。
まとめ|「今からでも遅くない」——通信制高校から始まるあなたの進学ストーリー
中学時代にうまくいかなかった経験や、不登校という時間があったとしても、通信制高校で再スタートを切ったあなたは、すでに一歩前に進んでいます。
このブログでは、「受験が怖い」と感じる通信高校生が、どうすれば自信を取り戻し、合格に近づくかを一つひとつ整理してきました。
- 不安は自然なものであり、それにどう向き合うかが大切であること
- 基礎の学び直しには戦略が必要であること
- 中学内容から復習できる塾などのサポートを使うことが近道であること
- 勉強への取り組み方次第で、着実に前進できること
- 通信制高校での経験が、自信と強みに変わること
通信制高校だからといって、大学受験が不利になるわけではありません。むしろ、自分に合った方法で、正しく進んでいけば、誰でも合格にたどり着くことができます。
進学への道に必要なのは、「完璧な学力」ではなく、小さな行動を積み重ねる力です。どんなに小さくても、その行動はあなたの未来につながっています。
不安や迷いがあるときこそ、「一人じゃない」と思い出してください。あなたには、支えてくれる人や場所、そしてこの記事で見てきたような方法と道筋があります。
焦らず、比べず、あなたのペースで積み重ねていきましょう。
これからの時間が、あなたの可能性を育てていきます。
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